本州以南で降海型のニジマスはいるのか?

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イメージ画像(奥多摩のニジマス)

北海道では、ニジマスは自然繁殖もしているし、降海型もいそうですが、本州以南で降海型のニジマスは、はっきりと確認されたことがあるのでしょうか。

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本州以南でも海に降るニジマスは存在する

昔、ネットサーフィンしていた時、偶然に伊豆どこかの漁協(海)の漁獲を見ていたら、海で獲れたニジマスの写真が載っていた記憶があります。

この記憶は、確かなものなのか、もう一度海に降りた日本の本州以南ニジマスのお話がどのぐらいネットに転がっているか、人のふんどしで相撲をとるような行為ですが、ちょっと探してみましょう!

トラウトは元はと言えば降海型の魚

イワナもヤマメもニジマスも元はと言えば海へ降る魚でした。イワナは降海してアメマスとなり、ヤマメ、アマゴはサクラマス、サツキマスに、そしてニジマスは降海してスチールヘッドとなってやがて生まれた川へ戻ってきます。

なんだかんだ言ってもニジマスは沢山放流されています。日本の川に放流された釣り大会から生き残ったニジマスちゃんが海へ降って、どデカいスチールヘッドとなって近所の川に戻ってくる。なんて夢のある話があってもいいと思いませんか。

「魚市場 ニジマス」でググってみる

「ググってみる」と言いながらYahoo!で検索する私なのだが、そんなことはどうでもいい。で、結果は?

さっそく1ページ目から出てきました。見覚えのある写真のあるページです。それは、「にゃーさん」の、小田原魚市場公式ブログ『号外(株)小田原魚市場』2010年05月23日の相模湾産 ニジマスというページです!

昨日の「岩」定置で獲れた雑魚の中に混じった一匹の青く細長い銀鱗魚。
若干、痩せて焦燥しきった様子はあるが、紛う事なき「ニジマス」の姿である。もちろん「定置網」で獲れた一匹である。実を言うと「岩」定置に「ニジマス」が獲れるのは、これが初めてではない。今年はここまで、すでに4、5匹は獲れているだろう。可能性としては、奥湯河原にある「新崎川国際ヤマメ・マス釣場(新崎川)」か、同じ湯河原市内を流れ春先に「ます釣り大会」の行われる「藤木川」から逃げ出した魚が海に出たと考えるのが妥当であろう。それなら至近の「福浦」の定置網でも獲れても不思議はないのだが、魚市場で見掛けるのは圧倒的に「岩」定置が多い。もしかしたら水揚げ時にピックアップされているか、排除されてしまっているのかも知れない。相模湾産 ニジマス

ここに載っている魚市場に上がった海で獲れたニジマスです。東伊豆の新崎川のマス釣り場か、藤木川の釣り大会の時の落ちマスが降海したものではないかと推測されています。

そして、実際はもっと多く海へ降っているのではないかとも…。

このニジマスたちは、遺伝子に組み込まれた記憶から、海へ向かったのでしょうか、それとも大雨の増水で海まで流されたのでしょうか。

東伊豆の川は、ニジマスが本来分布する地域の川とは比べ物にならないほど短く勾配の激しい川です。温泉町の近くの大川川や河津桜で有名な河津川も河口のすぐ近くまでヤマメ、アマゴが泳いでいます。

放流されたニジマスたちも河口近くで、自分たちは渓流にいるつもりで泳いでいたのかもしれません。

そうしたら、増水か何かの間違いで、あっという間に海に流されてしまったとか、そんなストーリーを私は推測してしまうのですが、いかがでしょう。

マス釣り場にいたニジマスが釣られることから逃れ、銀毛して海に降る。その方がディズニー的なロマンがあって楽しいですけどね。

ニモか!

この、東伊豆で海に降って、定置網にも掛からず生き残ったニジマスはその後どうなるのでしょう?1mを超えてスチールヘッド化して新崎川国際ヤマメ・マス釣場に帰ってきたら腰を抜かしますよね。

「定置網 ニジマス」でググってみる

「ニジマス+降海型」、「ニジマス+海で釣れた」など、いくつかのキーワードでググってみましたが、画像付きの「これは!」というページが見当たりませんでした。そこで上の記事からキーワードを発掘して「定置網 ニジマス」でググってみました。

すると、またまた小田原です。

ん!?この魚は、もしかして…。そうです。ニジマスです。

真鶴半島にある定置網で漁獲されたもので、この漁場では、時折、このような淡水魚が獲れることがあります。

おそらく、川から海へ流され、定置網に入ってしまったものと考えられますが、この漁場では、サクラマスも良く獲れるので、一瞬、小型のサクラマスかとも思ってしまいました。

実は、ニジマスも、アメリカ大陸等では、一部が海へ下り、大きく育ってから川へ遡上することが知られています。

まさか、このニジマスは、海へ下った個体…では無いと思いますが、このような魚が獲れると、色々想像させてくれて、楽しいのは、私だけでしょうか。

神奈川県水産技術センター相模湾試験場普及 今日の市場の魚

「神奈川県水産技術センター相模湾試験場普及 今日の市場の魚」というページ。日付は2015年2月26日。そんなに昔の話ではありません。

ページのトリを務めるがの如く、一番下に出てきた画像は定置網に掛かったニジマスちゃんです。この魚もまったく同じ経路をたどってそこに着いたのでしょう。

そして、このページを書いた方が、私と同じようなことを書かれていたのが、ちょっとした感動でした。そして桜マスも獲れるとな!

んん〜それにしても、本州以南ではありますが、見つかった事例が、小田原ばかりという事態。

私としては、「利根川中流で釣れるビッグレインボートラウトは、海から上ってきた個体だった!」なんていう記事を期待してネットサーチしていたのですが。(いるとしたら、利根川だろうと思いました)

ん〜なんだか残念。しかしまだまだ地球には分からないことが沢山あります。身近なところにも。本州のスチールヘッドの夢は終わらない…。

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