このブログは、タイトルの通り『ほぼ思い出だけの釣りのお話』ばっかりなのですが、いくらなんでも10年以上前の爆釣話ばっかり読まされても、せっかくこのブログに訪れて頂いたあなたに、ワクワクをお届け出来ないと、ちょっと申し訳ない気持ちもありまして。
およそ8年ぶりフライフィッシング
釣行記の少ない釣りブログじゃダメでしょ
なぜ、昔の思い出ばかりになってしまうかと言いますと、私個人の不甲斐なさにより、経済状態が困窮しておりまして、釣りを楽しむ所まで舞い戻れないのであります。
そうやって、遠征の釣りを我慢して、近所の多摩川でたまにルアーを投げるだけの生活をしていたら、アレヨアレヨと言う間に私もアラウンド50になってしまいました。
そして最近、足腰が衰えてきたのを感じているのです。
そして、ふと思ったことは、「10年前のように朝から晩まで渓流で釣り上がることは、体力的にもう無理だなぁ」「この先の人生で渓流でのフライフィッシングを何回出来るのだろう?」という事です。もうそれ程多くは出来ないでしょう。
そんな感じで日々を過ごしていたら、季節はもう秋、渓流も禁漁まであと数日。
もう、無理してでも行こう‼︎渓流へフライフィッシングに‼︎
てなわけで、記憶を辿るとおよそ8年ぶりの渓流釣りです。目指すは鶴川水系。
疲れが取れず、起きられず
タックルの準備にもひと苦労
自家用車のない私は、若い頃は南武線の始発で釣りに行っていました。今回もそのつもりでいたのですが、仕事の疲れが抜けず、目を覚ましたもののウダウダしてしまい、タックルをガサゴソ掻き集めているうちに、結局7時の出発。
通勤、通学の時間にぶつかってしまうというだめスタートです。リュックにウェーダーバックを持って、いつもの通勤電車より長い時間つり革持って立つハメに。座れたのは高尾から先のわずかな時間だけでした。
バスに乗ろうか乗るまいか?
上野原駅に着いたのは9時頃。駅にはパンやお菓子の販売機。売店にも食べ物がけっこうあります。しかし、私はパスしました。遊魚券を買う途中にコンビニでメシは買おうと思っていたからです。
駅を出ると、3台のバスが出発を待っていました。1台のバスの行き先を見ると「不老下行き」。目的地の「鶴川入口」を通るバスです。
これに乗れば、あっという間に釣り場だな…。でもメシも買っていない。川の周辺にはコンビニもない、遊魚券も買ってないし、現場売りでもしゃぁないか…。
などと思い悩んでいると、あらら!バスが発車して行ってしまいました。…これでいいんだ。最初から歩くつもりだったのだ。(汗)
鶴川へ向かう道すがらを楽しむ
上野原駅を降りて、鶴川への道の途中、コンビニに寄って食べ物を購入。無いのは予想できましたが
「遊魚券は扱ってますか?」
とレジのお姉さんに聞いて見る。
「あー、ありません。」
デジャブです。このくだり、ここで8年前もしたような…。
遊魚券を購入
鶴川へ向けて商店街を眺めながら20号線をひたすら歩きます。通り沿いの釣り具店で遊魚券を買うのです。
ふと横を見ると私の記憶とは違う、古い佇まいの釣り具店を発見。よし、ここで券を買ってしまおう。
釣具屋のおばちゃんは「もう(ヤマメ・イワナは)終わりだね」と言いながら、遊魚券にマジックで9/28と書き込んでくれました。
少し歩くと、昔、遊魚券を買った覚えのある釣具屋を発見。
しかし閉まっています。定休日か?それとも…。
さっきのお店で買っといて良かった。
釣れないのは分かっているけれど
およそ10時釣り開始
鶴川橋到着です。
平日だし連日の雨の影響か、鮎釣り師も見当たりません。
鶴川橋付近は解禁早々マス釣り大会が行われる場所なので、場荒れしているし、ヤマメはいないだろう…って事は分かっているのに。
渓相を見ると、なんだか釣れそうに思えてくるんです。
で、結局橋の下から釣ってみました。
橋から下流側になんだかいい感じのポイントが見えるので、まずはウェットフライ、オレンジパートリッジ(風)でちょっと下流まで釣り下り、ほとぼりが冷めたらドライフライに変えて、来た道を釣り上がる作戦です。
釣れない。全く釣れない。
テクニックは素人に毛が生えた程度だ。
そうは言っても、楽しい。
流れに運ばれてゆくフライラインを見ているだけで心が洗われます。
オレンジパートリッジにクンッときたのはアブラハヤ。
やっぱり。
でも嬉しい。
続いてウグイ。
ヤマメはいるのだろうか?
いても私のキャスティングテクニックでは釣れそうもない。
1時間ほど釣った後、支流筋に入ってみた。
しかしここでも7、8センチのウグイばかり。
しかし、この筋書きは、前に何度か来た時と同じ。
本番はこの先の堰堤を越えてからだ!(ウグイを10尾釣るとヤマメが1尾釣れるというのが私のジンクスなのです。)
と思って堰堤下まで行ってみると、このところの台風続きで堰堤から落ちる水の量が多くて、横の壁を登れません。
脚力も、この7、8年の間に衰えて岩の凹みに足をかけてみたものの無理っぽい。
堰堤越えは諦めました。
ブーツフットのウェーダーではもう歩けない。
30代の頃はブーツフットタイプのウェーダーを履いたまま道路をあるいてポイント移動しても平気だったのに、もうそんな気になれません。
ウェーダーを脱ぎ、スニーカーに履き替え移動。
焦らない焦らない。
次の入渓点を目指して道を登っていると、遠い昔ヤマメを釣ったことのある流れが遠くに見えました。
しかし土砂で流れが止まっているようで、濁った水が溜まっているようでした。
十数分歩いて、民家の間を通って川に下りました。
突然の濁り
命がなにより大切
数十メートル先の堰堤までの釣りですが奇跡を求めてキャストをします。
フライはエルクヘアカディスもどき!
ウグイの反応もなく堰堤まで来てしまいました。
ダメだこりゃ。
性懲りも無く、つり上がった流れをウェットフライで釣り下がります。
すると流れに異変が‼︎
水の色が急にメロン牛乳のような色に‼︎
上流で工事でしてんのか⁈
なんだか水かさが増して来たような???
まさか鉄砲水???
真意はわかりません。
しかし万が一より相当確立は高いのは分かりました。
予報では午後9時頃から雨だったようですが、山奥では、もう降り出したのか?
こんな所で、死んではいけない!
ヤマメも釣っていないのに。
足を取られながら入渓点まで戻りました。
小さな橋の上からみると、完全に濁り水になってしまいました。
まだ午後2時過ぎ、でも終了。
無理はやめよう。
ああ、鶴川の上流に行けばよかった。
道路に出てバス停の時刻表を見るとき14時24分という文字が!
直ぐ来るじゃん。
乗りました。
8年前は上野原駅までのんびり歩いて帰ったものですが、明日の仕事を考えると、余力を残す必要が…。
帰宅時間は17時を回ったあたり。
随分早いお帰りです。
ヤマメに出会えなかった2016年最初で最後の渓流フライフィッシング。
釣れなかった釣行記を長々と書いてんじゃねー!
若い釣り人のみなさんへ
メディアで活躍するプロの釣り師の方々も、けっこうな年齢になっていますよね。
尊敬します。
よく鮎釣り番組なんかで、60歳近い釣り師の方が激流で、胸まで浸かって鮎と格闘している映像を見かけます。
あれを見せられると本当に驚かされます。
と同時に自分の体力の無さが情けないやら寂しいやら…。
若い釣り人のみなさん。
我慢しないで、体の無理がきくうちに、釣りを楽しんでください。
コメント
大変参考になりました。
意外と難しいポイントみたいですね。
おせっかいで申し訳ないですが、
一尾目はアブラハヤではなく
カワムツだと思われます。
桂川の中流に連絡していることもあり、
この魚が顔をだすのかもしれませんね。
通りすがりの毛鉤師様、コメントありがとうございます。カワムツでしたか…。この支流、密かに楽しまれている川のようなので、いちおう川の名は、気を使って書きませんでした。私は駅から歩く派なので、なかなか釣果に恵まれませんでしたが、もっと上流にはポイントがあるらしいですよ。