大倉ダムで初めてのトラウトフィッシング

中2の時だっただろうか、ついにトラウトデビューを果たしました。

場所は大倉ダム。当時はまだ仙台市に合併される前の『宮城町』でした。

釣り友達の父上がバスの運転手をされていて、バスのただ券が手に入ったのです。中2二人遠征釣行です。

平野部に住んでいる少年にとっては、電車とバスを乗り継いでダム湖まで釣りに行く事は、少し背伸びした感じの行動でした。

ロッドも用意しました。オリムピックの『トラウトミディアム』という名のゴールドのブランクの憎いヤツ。また、いつものわるいクセ、調べもせずに、近所の釣具屋さんへ行って、小遣いの範囲で目に付いた物を買うという釣具屋さんに喜ばれるパターン。

とにかくワクワクです。

インターネットなどない時代ですから、あまり釣り場についての詳しい情報は分かりません。釣り雑誌で「陸封型のサクラマスが釣れるらしい」くらいなもんです。いい加減ですね。でもそれはそれで楽しかった。

この初めてのダム湖での釣行。釣りの場面の思い出が頭の中にまったく残っていないのです。もちろん『坊主』です。

この時の思い出としては、水辺へ出ようと目の前のブッシュの中へ突入したものの、なかなか水辺に出られない。戻るにはかなりの距離と時間を費やす。目の前は自分の身長より高い草木の群れ。もう二人で天を仰ぎました。実際、遭難していたら誰にも見つからなかったかもしれません。小学校のチャイムが遠くの空から聞こえていました。

もう戻れない!水辺を探して目の前の草木を掻き分けて前進しました。やっとのことで開けた場所に出ると、そこには水の枯れた乾いた沢のような場所があった。安心した我々二人。しかし、釣友のF君がその乾いた沢を渡ろうと足を踏み入れたその時、ズブズブっと膝上まで飲み込まれた‼︎「うぉ〜!」

もうちょっと深かったら本当ヤバかったなぁ〜。

教訓その1 
水辺の草木の生えていない砂地は表面が乾いていても、気をつけて渡りましょう。

一尾も釣れずタイムアップ。名残惜しくてルアーを外した後も竿をビュッビュッと振っていました。

すると、突然、釣友Fが「おい!◯◯(私の名前)!!!」
私:「???」「うあ〜!!!」

2ピースのロッドの先半分が空中を飛んで遠くの水面にジャッポーン!

はるか彼方の水面に棒ウキの様に浮かんでいます。(今の竿って浮く?)

釣友Fがフローティングミノーをキャストして救出を試みるも、なんとも引っ掛ける事が出来ない。竿はゆっくり右へ右へと流されていく。

さよなら、さよーなら、僕のトラウトミディアム。

教訓その2
ルアーを外したら、ロッドを振るのはやめましょう。

意気消沈で帰りのバスを待つ。バス停の小屋の中のベンチで待っていると、ブーン???1時間に一本しかないバスが止まらずスルー!!!えーーーー?

バスが来る時間になったら小屋から出て、バス停横に立たなきゃならんのか?そんなの知らんし。

教訓その3
小屋のあるバス停では、時間になったらバスの運転手さんに見える場所に出て待ちましょう。

身も心もボロボロでの帰宅でした。

大倉ダム。現在では合併して仙台市になっています。ネットを見れば、なかなかの釣果を出している方々がいます。いいなぁ。いつかもう一度リベンジしたいものです。

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